ペグ(糸巻)は、チューニングの際に回すスクロールに仕込んであるパーツのことです。
弦のテンションを支えており演奏前に必ず触れる部分でもありますので、良い状態をキープすることがストレスなく演奏するうえで非常に重要です。
簡単に良い状態か判断する目安としては、チューニングの際に楽器を下ろさずに片手でスムーズにできるかどうかです。(技術的に慣れないと片手でのチューニングも難しいですが…)
簡潔にチェックポイントを解説いたします。
①ペグとペグ穴の接地面がきちんと合っていて静かにスムーズに回り、止まりやすいこと
②ペグの弦を通す穴が適切な位置に空いていること
③ペグ持ち手が縦方向(垂直方向)に向いていること
①に関しては弦を外し、ペグを抜いてみると視覚的に確認することもできます。
分かりやすくするため、染めていないツゲのペグで見てみましょう。

ペグとペグ穴が合っていない

ペグとペグ穴が合っている
ペグとペグ穴がきちんと合っている場合は細い方も太い方も360°均等に接地痕が付いています。
ペグかペグ穴どちらか片方が歪んでいる場合(統計的にペグ歪みが多数)やペグの太い部分と細い部分のどちらか偏って当たっている場合、接地していない部分があるので接地痕が薄いもしくはない場合もあります。
また、弦を外した状態でペグを回した際に等速で回転するかどうかで確認することもできます。
上記と同様に歪んでいる場合、接地面が一定でなくなるのでペグがゆっくり回転する部分と速く回転する部分があります。
これらの場合は、ペグに止まりやすい位置と止まりにくい位置が発生してしまうので調整や交換で適切な状態にすることで使いやすい状態にできます。
また、接地面が適切であってもコンポジション等の潤滑が不十分の場合、ペグを回すとカチカチと音が鳴りスムーズに回せないことがあります。潤滑剤を接地面に適量つけることも重要です。
※チューニングの際にカチカチ異音がする場合、ナットや駒の溝と弦が乗っている部分で発生している場合もありますので、その場合は溝を石鹸などで潤滑させると改善します。
②は弦交換の際に、ペグに弦を引っ掛けるための穴の位置のことです。

弦穴が持ち手から遠い位置=緩みやすい

弦穴持ち手から近い位置=緩みづらい
この穴の位置が持ち手から遠い位置に空いている場合、ペグが緩みやすくなります。ざっくりというと通常のセッティングの場合、弦を通す穴が持ち手から遠ければ遠いほどペグが抜ける方向への力が増すので緩みやすくなります。この点は簡単にチェックできますので、緩みやすい方は点検してみてください。また、巻き終わりの位置と持ち手からの距離についても同様のことが言えます。
③は気にされる方とそうでない方がスパッと分かれる部分ではありますが、重要な部分です。

ペグの向きが水平=回しにくい

ペグの向きが垂直=回しやすい
縦方向に垂直にして揃えておくことでペグに力を加えやすく、回しやすくなります。逆に横方向に水平にペグが揃ってしまう🎰と回しにくいだけでなく楽器によっては指が入らなくなり回せなくなります。
弦交換の際には、少々面倒ですが長さ調節(ナイロン弦なら温めて伸ばすなど)をきちんとおこなってペグを縦にそろえるようすると大幅に使いやすくなります。個人で行うのはなかなか難しいかもしれませんが、楽器店などで弦交換を依頼する場合、お店によっては向きについてもお願いすれば揃えてくれると思いますのでお困りの方は相談するといいでしょう。
